2018年6月28日木曜日

おばあちゃん

わたくしごとで恐縮ですが、
(って、ここにはわたくしごとしか書いていませんが)
昨日、祖母が永眠いたしました。93歳でした。

ここ数年はほぼ寝たきりながら、
ヘルパーさん、訪問看護師さん、訪問医師、訪問入浴、と
みなさんのおかげで、
本人の希望どおり、ひとり暮らしをする自宅で
最後まで過ごすことができました。

歳をとって、植物が枯れるように
自然に死を迎える祖母の姿を見せてもらえたことも、よかったです。

祖母は戦争中に会ったこともないひとと結婚し、
のちにわたしの父となる息子を産み、戦後、離婚。
それからは女手一つで、両親の面倒を見ながら
子どもを育て上げ、
水商売のかたわら、アパート経営までするなど、
経済的に自立した女性でした。

わたしの父である息子と、母である嫁に先立たれてからも
目の前のたのしいことに目を向けて生きることのできる
精神的にも自立した女性でした。

90歳くらいまでは、女学校時代のお友だちと
お昼ごはんを食べたり、
デイサービスセンターに通ったりしながら
楽しそうでしたが、ここ数年は、
おばあちゃんにとって、どういう時間なんだろう、と
思わないこともありませんでした。
だって、お友だちもみんな死んじゃったり、
老人ホームに入っちゃったりして、誰とも会えないし、
彼女自身、動けなくなっていたのですから。

でも、昨日わかりました。
おばあちゃん子だったわたしが
祖母の死にあたっても、
こんなに静かな心持ちでいられるのは、
たぶん、ここ数年、おばあちゃんが
ああいう姿で生きていてくれたおかげで、
ゆっくりとお別れする準備ができたからでした。
あの時間は、わたしと弟のための時間だったんだね。

最後までボケず、自分の歯で食べ、わたしたちのために生きたおばあちゃん、
あんたはすごい! めっちゃ、ありがとう。
わたしもおばあちゃんのように
自立した、強い、軽やかな女性になれるように、がんばります。

そうそう、おばあちゃんは最後まで美容に気を使うひとだったからか、
死に顔がとても美しかったです。笑顔で。
わたしもきれいにしなくちゃ、だね。

そんなわけで、少しさみしい気もするけれど、
わたしは元気です。みなさん、これからもよろしく。





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