2017年7月28日金曜日

畑と恋と絵本のはなし

わたしが借りている畑は、シェア畑といって
広い土地を区切り、何人ものひとが借りています。

つくっている野菜は、きゅうり、なす、トマト、
とうもろこし、枝豆、空心菜、それから香菜とバジル。

となりで畑を借りている、ちょっと年上の女性と仲良くなって、
「きゅうりばかりがたくさんできて、
大好きなトマトやなすは、ちっともできないんです〜」と話すと、
「いいなぁ! うちはトマトばっかり。
きゅうりはいくらあってもいいのに、ちっともできないわよ」と。

じゃあ、交換しましょう、と畑で会うたび物々交換しているのですが、
お互い、好きな野菜ができずに、たいして好きじゃない野菜ができちゃうなんて、
隣同士なのに、おかしいですね、と笑い合ったあと、彼女がひとこと
「愛しすぎると、うまくいかないんだよねぇ」と。

あら、そんな経験、かつてしたような(笑)。

そして思い出したのが、この絵本です。


 『わたしとあそんで』
動物たちに、わたしとあそんで、と女の子が声をかけると
みんな、さっと逃げてしまうのに、
女の子がひとりであそんでいると、つぎからつぎへと、
寄って来て、あそんでくれる……そんな内容です。

畑も動物も、それから恋も?
自然が相手のときは、大好きだからとかまいすぎず、大事にしすぎず、
でもきちんと目を向けること、それが成功の秘訣なのかもしれません。


わたしのとうもろこしの葉にくっついていた
セミの抜け殻。こんなところで、と思うと
その一生懸命さに、じーんとしてしまうのです。

2017年7月21日金曜日

フランスへ行くと必ず買うもの

20代半ば、2回目のフランス旅行で出会った
パリ在住の日本人の方に、お土産にいいよ、と教わって以来、
フランスへ行くたびに必ず買ってくるのが、こちら。
パピエダルメニー。

一枚ずつ切り取り線で切り取り、蛇腹に折って使います。
















紙のお香で、甘い香りがします。
病院でも使われていたというくらい、
抗菌作用にすぐれ、雨の日とか、
室内がもわっとするときや、
猫のトイレのそばで匂い消しとしても使っている
我が家の必需品です。

15年前は薬局で1ユーロくらいで売られていたので
たくさん買ってお土産にしたり、
自宅でも毎日のように使っていましたが、
いまはおしゃれなお店で3ユーロ近くします!
なので、自宅でちびちびと大切に使っています。

いまはちょっとしたおしゃれ雑貨店で
500円くらいで売られているので、
手軽に抗菌&お香をたのしみたい方は、
ぜひ一度おためしくださいね。



2017年7月10日月曜日

雄猫って、たいへん!?

我が家には、雌猫と雄猫が1匹ずついます。
今年の6月で3歳になりました。
ミグノンという保護団体から譲り受け、2年半。

この間、雄猫ばかりが病院通いをしています。

1回目は、フードについてきたサンプルのおやつ煮干しをあげたとき。
雌猫は目もくれず、雄猫はがつがつと食べて翌日血便……。
びっくりして病院に連れて行ったら、
食物アレルギーではないか、と。
煮干し、品質が悪いものだったのでしょうね。
雌猫の野性の勘にひきかえ、雄猫ったら。

2回目は、ブラッシングで抜けた毛を丸めてつくったボールで
遊ぶ途中、興奮したのかなんなのか、
突如、飲み込んでしまいました……。
このときも慌てて病院に連れて行きましたが、
毛だけならば、問題ないということで、検査もなく帰宅。。。

そしてきょう、あごの下に皮膚炎らしきただれを発見し、
暑いなか、病院へ連れて行きました。

前回までは病院へ行くキャリーへすんなり入ってくれたのに、
今回は難航。
病院へ行く途中も、ずっと鳴いていましたが、
病院へついたら、すぅーっとおとなしくなり、
先生からも、かわいいねぇ、とほめてもらいながら、検査したところ、
悪い菌とか虫とかのせいではなく、
なんとかという症状で、猫にはよくあるようです。

そして消毒液と塗り薬を処方されて帰宅。
エリザベスカラーもつけて、と言われましたが
つけた途端、めまいが起きたように
ふらりと倒れてかかり、異様な行動をとったので
すぐにはずしました。
きっと薬でよくなると思うのですが、
こう見てみると、わたしが大げさなのでしょうか。
でも心配なのに放っておけないですしね。

病院では、老犬、老猫のもう治らない症状で
先生に相談しているひとたちもいて、
ああいう日もくることを覚悟しつつ。
それまでは、どうか元気でいてほしい、と思ったのでした。

病院へ行くよ、と声をかけたら、お返事したときの顔。
後ろにちら写りしているのが、賢い雌猫です。



2017年7月3日月曜日

わたしの持ち物はわたしに感謝してくれる?

もともと絵本の社員編集者だったので、
毎月何十冊と読んでいたけれど、
絵本って子どもに大切なことを教えるだけあって、
大人が読んでも、はっとさせられることが多い。

今回ご紹介したいのは、
『アイヌのむかしばなし ひまなこなべ』(あすなろ書房)

以下、内容紹介です。

アイヌでは万物に神が宿ると考えられ、中でもクマは特別な存在。
肉や毛皮をもたらしてくれるお礼に、感謝の気持ちをこめてにぎやかな宴を開きます。
そんなすばらしい宴の場で、クマの神は、踊りの上手な不思議な若者に出会うのですが、その若者は実は、「こなべ」(小さい鍋)の神だったのです。
クマの神は、その踊りを見たいがゆえに、何度も何度もアイヌにしとめられます。
あまり知られていないアイヌの昔話ですが、
万物を大切にするアイヌの思いがよく描かれている美しい絵本です。
(amazonより)

この小鍋の神さまは、この家で毎日とても大切にされていて、
大宴会では大きな鍋が使われ、自分の出番はないから、
こうしてヒトの姿になって、踊りをおどり、
家のひとたちに感謝の気持ちをあらわしているのだと、クマの神様に話すんですね。

それでね、考えたんです。
わたしは自分の持ち物が、わたしの感謝したいと思うくらい
大切にしているかしら、って。

長いこと使っている持ち物はあるし、お気に入りもある。
でもそれと、大切にしている、は別。
きちんと手入れをして、ありがとうの気持ちを持って

わたしはモノに向き合えているかしら?

これって、モノに限らず、部屋もそう。
すみずみまできれいに掃除したり、必要があれば修繕したり。

それができないということは、
モノも環境も、あるいはひととの関係も、
身の竹に合っていないということなのかしら、と思ったり。
お風呂掃除もまともにできないなら、
お風呂のある家じゃなくて、ない家に住んで
銭湯通いしなさいよ、みたいな(笑)。

万物に神が宿る、というのは、ほんとうにそのとおりだと思う。

見返りを期待するわけじゃないけれど、
感謝してもらえるくらい、身の回りのすべてを大切にしたいと
あらためて気づかせてくれる
素晴らしい絵本なのでした。