2017年4月16日日曜日

ル・トロネ修道院で、静かな時間

南フランスには、アルルのサン・トロフィーム教会や
エクス・アン・プロヴァンスのサン・ソヴール大聖堂の回廊をはじめ、
中世の中期、12世紀ころに建てられた、
ロマネスク様式の建築物が、けっこう残っている。

マルセイユに来る前に、
友人と編集している[ucauca]vol.2の取材でお世話になった
美術史家の金沢百枝さんの著書を拝読し、
ロマネスク様式の建築物が見てみたい! と強く思った。

中でも、コルビュジェがラ・トゥーレット修道院を
建築する際、多大な影響を受けたとして有名な
シトー派の修道院、ル・トロネに妙に惹かれた。


修道院への道。荘厳な雰囲気が漂う。






















バスでも行けるようだが、
エクス・アン・プロヴァンスからのエクスカーションツアーに参加。
なんとたった2名という贅沢なツアーだった。
同行者は、学生さんだったのかな、
コルビュジェの建築を追っていると言う。

ル・トロネ修道院は、シトー派の修道院。
装飾が極限まで排除され、入り口も窓もとてもちいさくて、
午前中の見学だっため、東からの光が淡く差し込む、
すべてが静かな空間だった。
1000年以上前のひとびとの息づかいまで
感じられるような、濃密な時間を過ごしました。

ル・トロネ修道院内の聖母子像。なんかかわいい。





















そのあとは、連れられるままに、
マグダラのマリアの聖骨が納められていると言われる
サン・マクシマン教会と、
マリアが晩年の30年、隠士生活を送ったと言われる
ラ・サント・ボームの洞窟へ。


洞窟へ向かう途中のキリスト像。





















こういうとき、もっとちゃんとキリスト教について
学んでおけば良かった、といつも思う。
絵画を見るにも、建築物を訪れるにも、
ヨーロッパを旅するときに、キリスト教の知識があるのとないのとでは、
感じられる幅が、違うのではないだろうか。

どちらも、敬虔な念が湧いて来たような気がしつつ、
実際には、森林浴気分の山登りがきついけれど
気持ち良かったな、という感想くらいしか持てずに、もどかしい。

洞窟内では、きちんとお祈りしているひとや
涙を流しているひとまでいた。

さて、あしたはこの旅いちばんの目的、
リル・シュル・ラ・ソルグで骨董探し。
ちょうどイースターの時期にあたり
フェア期間らしい。
きょう、ざっと鉄道の時刻を調べていたら、
ストライクをしていた!
あしたは、ちゃんと動いてくれるといいけれど……。

サン・マクシマン教会前のビストロでいただいた
ババ・オ・ラム。
とーっても美味しいお店でした。

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