2017年4月8日土曜日

島でのんびり、ゆったり時間

マルセイユで暮らしたことのあるひとが
口々に勧めるのは、お店でも港でもなくて、島だ。


マルセイユの港では、魚を売る市場が。



ガイドブックには、モンテ・クリスト伯で有名なイフ島しか
載っていないことも多いけれど、
勧められたのは、イフ島からフェリーでさらに10分ほどのフリウル島。

とにかく自然がそのまま残っていて、きれいなのだと言う。
4月ならば、もう泳げる日もあるから、ぜひとも水着を持って行け、と
しつこく言われたが、日本でも泳いだことなどないのだから、と
笑ってごまかした。

少し前まで、自然になんてちっとも興味がなかったけれど
年齢を重ねてからは、自然に触れる時間が疲れを癒してくれることを知った。
いつ行こうかなぁ、と思っていたけれど
すーっごく良くて、何度も行きたくなったときのために
早めに行くことにした。

マルセイユの港から出るフェリーは1時間に一本ほど。
さいしょにイフ島によって、かつて牢獄として使われていた
シャトー・イフを見学する。
おそろしかった。暗くて、案外広いところが、また恐ろしい。

フェリーから撮影したシャトー・イフ。
このあと上陸しましたが、うらさびしいところでした。


















早くフリウル島にむかうフェリーが来ないかな、と思うくらいで
よほど興味のあるひと以外は行かなくていいと思う。
そう思ったところで、知人からもイフ島は行かなくていいよ、と
言われたことを思い出した。

4月の平日に島へ向かうのなんて、観光客が
社会科見学らしき子どもたちくらい。
フェリーでにぎやかにフリウル島に到着。

あのね、案内板があるにはあるのだけれど、フランス語しか載っていないの。
だから、ビーチがどっちにあるのか、
そもそもこの島には何があるのか、わからない。

とりあえず、先を行くフランス人らしき年配のカップルに着いて行く。
そうしたら、突然ぱぁーっと入り江!
岩場が囲むように、青いきれいな海。
晩年のピカソみたいな風貌のおじいさんと、お連れ合いの女性が
なんと水着姿で日向ぼっこしているではありませんか。

あぁー、わたしもやっぱり水着を持ってくれば良かった、と
思ったものの、風が強いんです。
薄手のダウンを着たり、脱いだり、大忙し。

ほんの小さな入り江で、海水に手を浸したら、
ずいぶん冷たかったけれど、おじいさん、海に入って行った。

朝からおなかが空いていたので、
もう一度港のほうに戻って、レストランに。

魚を食べようと思っていたのに、
おねえさんの強力な推しと、フライドポテトにつられてお肉に。
まぁ、とーっても大きくて、
半分以上、残してしまいました。
美味しかったけれど、高かったし、
海の家のごはんが期待できないのと同様、
自分でサンドイッチでもつくって持って行ったほうが良かったな、と反省。


食べきれなかったお肉! 見た瞬間、わかったよ。





















店を出て、今度は裏に回ってみると、そこにも入り江が!
あちこちに、ちいさくてきれいな入り江がある島みたいで、
こっちでは、おばあさんと、少女と女性の中間くらいの
いちばんきれいなお年頃の女の子が、
やはり水着姿で日向ぼっこしていました。
おなかもいっぱいになったし、
わたしも寝そべって日向ぼっこしたり、
本を読んだり、きれいな石を拾ったり。
あぁ、やっぱり水着を持って行けば良かったな。


こういうきれいな海が家の近くにあるって、素敵。





















2時ころのフェリーでマルセイユに戻り、
午後は街の南西あたりを散策。
このあたりは、裁判所や県庁などもあって、
お店も高級店が軒を連ね、スタバなんかもあって、
カフェのテラスでは、
マダムたちがおしゃべりに花を咲かせていました。

高級なお店って、東京にもあるし
どこも似たり寄ったり。
わたしは下町っぽい街の東南側のほうが好みみたいです。

さっき鏡を見たら、すっかり日焼けしちゃったみたい。
なんとなく、皮膚がひりひりする感じも。
まったく40歳を過ぎて、いったい何をしているのでしょう。
でも入り江のビーチで寝そべっていた年配のひとたちの
真っ赤になった肌、なんだか幸せそうだったな、とも思うのです。

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