2017年4月15日土曜日

コルビュジェの時代を先取りした小屋

マルセイユ滞在10日目。

滞在何日目、とか書きながら
マルセイユにいないけれど。

さて、アンティーブに1泊したのは
じつはこの日の朝、
アンティーブから、ニースもモナコも過ぎて、
1時間ほど電車で行った、
ロクブリュヌ・カップ・マルタンという村に
行くためなのでした。

ここには、建築家のコルビュジェが
妻のために建てた、ちいさなちいさな小屋があります。


コルビュジェの小屋の外観。
丸太作りに見えますが、半割にした木を貼っているそう。






















10年以上前でしょうか。
東京でコルビュジェの展覧会を見たときに
この小屋のことを知り、
いつか見てみたい、と思っていたのでした。
いつか、と思っていることって、
案外叶うものですね。

この一帯はガイド付きツアーでないと見学できないため、
HPから問い合わせ、
この日の10時から英語ツアーがあるよ、と返答をもらい予約。
9時すぎに着いてしまったため、付近を散策しようとしましたが、
なにもないんです。
30分くらい行けばビーチがあるようでしたが、
行って帰ってくるだけ、になってしまうので
待つこと1時間弱。

さて、10時になり、ようやくツアーがはじまりました!
駅から歩いて10分ほどでしょうか。
コルビュジェが建築した宿泊施設「ユニテ・ド・キャンピング」や
小屋に隣接するレストランなども合わせて、フランス語と英語で
じっくり1時間半ほど。

なにせ、敷地に入った瞬間、おぉ〜と声が出てしまうくらい
見晴らしがいいんです。
すぐ真下がビーチでね。
もう泳いでいるひとも。
コルビュジェは、けっきょくこの海で、
心臓発作で亡くなったんです。
でもすごくきれいな海で、きっと大好きだったんだろうな、ということが
見た瞬間にわかりました。


小屋の脇から海へのびる道。





















小屋は、大きさのわりに収納が多くて、
そんなに収納いるかね、という感じ。
キッチンがないかわりに、
となりのレストランに直接入れるドアがついているという
なんともチャーミングなつくり。
妻へのプレゼントだったようですが
ベッドの頭の真上にトイレがあって、不評だったとか(笑)。
たしかに、わたしもここでは寝たくないなぁ、と思いました。


頭の真上にトイレだよ。





















この小屋にしろ、宿泊施設にしろ、
夏や冬などのバカンスのために
田舎にちいさな家を建てて、というのは
いまでこそ、みんな憧れませんか。
でも、この小屋が建てられた1952年ころは
だれにもこういうコンセプトが理解されなかったそうで、
ほんとうはこういう宿泊施設を建てる予定は
ほかにもあったものの、わずか5軒程度で終了してしまったのだとか。

宿泊施設、「ユニテ・ド・キャンピング」には、
現在も、相続したファミリーがバカンスを過ごしに来ているそうです。
うらやましい!


外観もおしゃれ〜。





















自然豊かな環境で、ミニマムな家に暮らす。
わたしも夏の家として、いつか、どこかに持ちたいなぁ、と
夢がふくらみました。

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