2017年4月17日月曜日

フランスの乗り換え、トリッキーすぎっ! 

マルセイユ滞在13日目。

この旅の最大の目的のひとつ、
アンティークマーケットに行くため、
朝7時に家を出て、リル・シュル・ラ・ソルグに向かいました。

マルセイユからまっすぐ行ける電車もありましたが
それですと、到着が10時半くらい。
アンティークマーケットは9時頃からはじまりますから、
9時前には到着して、カフェなどで待機して、
はじまった瞬間から、ぐわーっとお買い物するぞ! と気合いを入れていたんです。

まずはマルセイユからMiramas へ。
よく、フランスの鉄道は遅れる、って聞いていたのですが、
わたしが滞在中は、運がいいのか、
ほとんど遅れることなく、しっかり運行しています。

乗り換え時間が20分ほどありましたら、
余裕で、つぎの電車へ。
フランスでは、切符売り場付近にある電光掲示板で
自分の乗りたい電車が停まるプラットフォームを確認し、
そちらに向かいます。

voieと書いてあるのが、何番線、という意味で、
voie Dとあったので、D番線へ。
そしてD番線でも、電光掲示板が出ていて、
この番線から出る電車の行き先が表示されています。

年のためチェックして、
よしよし、大丈夫、と車内へ。

入ったとたん、すぐ近くに乗っていたおじさんが、
大きな声で話しかけてきたんです。
(やだ、酔っぱらい?)
と思って、フランス語は全くわかりません、という顔をして
ちがう車両に乗ったのですが、
そのおじさん、ついてきちゃいました。

それで、
自分の名前は◯◯だ、
Portなんとかに住んでいる、
きみはどこから来たの? 
かわいいねぇ、
マルセイユには行った?
すごくいい街だよ、
などと話しかけてきては、
へぇ〜い、とハイタッチしたがるんです。

車両にはほかに誰もおらず、
ひとをね、見た目で判断してはいけないと言うし、
たしかにそれが正しい態度だとは思うのだけれど……。
身なりもあんまりよくなくて、
歯が汚くて、
やたらボディタッチしてくる。
知らない国で、そういうひとを避けたいと思うのは
それが女性のひとり旅ならば、
そしてその日に限って、
アンティークマーケットに行くため、
けっこうな大金を持っていたら
仕方ないですよね。

あんまり失礼な態度をとって、
怒らせてもよくないし、
(いやだ、怖い)
と思いながら、
「フランス語は話せません」
と英語で、くり返しました。

それでもそのおじさん、めげずに
どこの国から来たの?
ベトナム? 中国? カンボジア?
あ、日本でしょ? 日本だっ!
自分はね、アルジェリアなんだ。
いい国だよ、今度行くといいよ。
と話しかけてくるんです。
そしてまた手を握ってくる。
冷たくて、かさかさした手でした。

そのとき、車内アナウンスが。
この電車の行き先は、とつぎつぎに駅名が
告げられるなかに、
マルセイユ・サン・シャルルがあるではありませんか!

えっ? とびっくりして、
目の前のおじさんに、
「つぎの停車駅は、どこ?」
と突然フランス語で訊きました。
おじさん、ちょっととまどいながら、
Istres、と。
なにっ? 行き先間違ってる!
うそぅ、そんなはずない、と思いながら
慌ててホームに降りて、駅員さんがいたので
チケットを見せながら、
この電車でいい?
と訊くと、
「ううん、ちがうよ。あっち」
言われた先を見ると、同じD番線に
もうひとつ電車が。

あわてて走ろうとしましたが、
「あぁ、行っちゃったねぇ〜」
と駅員さん。

そんなぁぁぁ、こんなことってある?
同じ番線に、向こう行きと、こっち行きの電車が
同じ時間に停まっていたのでした。
それにしても、ちゃんと電車近くの電光掲示板まで
確認したのに……。

「次の電車は、いつ?」
わたしのフランス語、ほんとうに拙いので
まったくもって失礼な感じで悪いのですが
携帯で調べてくれて、
つぎは1時間半後、と。

あーあ、もうっ、と
ジェスチャーと日本語で、
駅員さんはまったく悪くないのに、
嘆いてしまいました。

お礼も言わずに、待合室に向かったけれど
なんだか申し訳なかったな。

あのおじさんがいなかったら
あれ、おかしいな、と思っても
そのまま乗っちゃってたかも。
だって、その電車、わたしとあのおじさんしか
乗っていなかったんだもの。

ヘンなおじさんだったのかどうかも、わからない。
もしかしたら、ただ話したかっただけなのかも。
おじさんが住んでいるという
Portなんとかは、きっとPort de Boucで
Miramas からはマルセイユ方面に4つ戻った駅でした。

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